カスタムプラットフォーム
パーツの自然な静止位置がピッキングの方向と一致しない場合、正しい方向付けのために、カスタムプラットフォームが必要になります。溝、穴、ポケットなど、特定のプラットフォームを設計することができます。
注釈
特注プラットフォームは、アジリル社のサポートチームによってオンデマンドで開発されます。詳しくは、 コンタクト先 までお問い合わせください。
標準プラットフォームは、 固定用キット ( Asycube 380/530 では フレーム )に付属していますが、カスタムプラットフォームは、追加注文する必要があります。
溝
深い溝を持つ構造化プラットフォームは、垂直に取り付けるタイプのネジ式パーツを供給するために使用されます。トラバース溝を持たないプラットフォームは、最長60mmのパーツに対応しています( 図 55 を参照)。より長いパーツには、板の厚み全体を貫く溝が必要になります (図 56 を参照)。
図 54 溝を持つプラットフォームの例
溝の幅(d')は、パーツの直径(d)によって決まります。一般的には、直径に最大で0.05mm 〜 0.1mmを追加します(公差も考慮!)。溝の幅の公差は、機械加工に依存し、アジキューブのすべてのサイズで同一ではありませんが、これも考慮する必要があります。公差は「0」が望ましいです。
パーツは、通常、プレートの底につかないので、溝の深さ(L')はあまり重要ではありません。したがって、パーツが傾いたり、底に接触しない程度に大きくする必要があります。公差は、通常、0/+で設定されています。
図 55 長さ60mm までのパーツであれば、ノン・トラバース溝の加工で問題ありません。
図 56 長さが60mm 以上のパーツの場合は、板厚にトラバース溝を加工する必要があります。
d’  | 
L’  | 
|
|---|---|---|
Asycube 50  | 
d + 0.05mm  | 
L' > L  | 
Asycube 80  | 
d + 0.05mm  | 
L' > L  | 
Asycube 240  | 
d + 0.1mm  | 
L' > L  | 
Asycube 380  | 
d + 0.5mm  | 
-  | 
Asycube 530  | 
d + 1.0mm  | 
-  | 
穴
円筒形のパーツを供給し、直立させる場合には、穴が有効です。
図 57 穴のあるプラットフォームの例
穴の直径 (d') は、プレートで一番重要なサイズです。パーツがまっすぐ穴の中に入るように、十分な直径を取ることが必須です。直径3.5mm 以内のパーツは、最大直径 (d) に0.05mm を足して考えます。ただし、直径3.5mm 以上の大きなパーツや円錐形以外のパーツ(円錐形など)は、より大きな直径が必要です。
穴は、(l') で十分深くなければなりません。必要であれば、パーツがに壁に沿える長いガイドが必要です。パーツが底面を触っている場合は、長いガイドは必要ありません。
パーツができるだけまっすぐになるように、少なくともパーツの高さ (L) の3分の1、できれば2分の1をガイドすることが理想的です。
また、プレート上のパーツの残存高さ (L') にも注意が必要です。
面取り (A) は、パーツを穴に落下させるために必要不可欠です。多くの場合、面取り角度は60°です。
D'  | 
d’  | 
l'  | 
A  | 
|
|---|---|---|---|---|
Asycube 50  | 
> 0.5*L  | 
d + 0.05mm  | 
0.5*L  | 
60  | 
Asycube 80  | 
> 0.5*L  | 
d + 0.05mm  | 
0.5*L  | 
60  | 
Asycube 240  | 
> 0.5*L  | 
d + 0.1mm  | 
0.5*L  | 
60  | 
Asycube 380  | 
> 0.5*L  | 
d + 0.5mm  | 
0.5*L  | 
60  | 
Asycube 530  | 
> 0.5*L  | 
d + 1.0mm  | 
0.5*L  | 
60  |